| 2004.12.22 〜 2004.12.28 小笠原諸島・父島 (前編) ダイビング |

父島沖にて

ウメイロモドキ 「ドブ磯」 -15m
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2004.12.22
小笠原へ行くとき、いつも前の日は寝ない。
船が午前10時発だし、船は25時間かかるし、船の中でやることは寝ることしかないからだ。
いつもは中央線に乗り、神田で山手線に乗り換えて浜松町に行くのだけれど、今回は丸の内線に乗り、中野坂上で大江戸線に乗り換えて大門に行くことにした。この方が安いことに気づいたのだ。
しかしそれは罠だった。
中野坂上に着いて、自分がいた位置と反対側のドアが開いて時点で僕はあきらめた。どう考えても降りられない。ここ数年、満員電車慣れしていない僕は「満員で降りられない」なんてことを考えもしなかった。
気を取り直して、新宿経由で行くことにする。
本当は丸の内線の新宿で降りて、大江戸線の新宿駅に行きたかったのだけれど、行き方が分からなくて新宿西口駅から大江戸線に乗り、大門へ行くには都庁前で乗り換えなくてはいけないという罠にはまり、時間を大幅にロスしたことは恥ずかしくて言えない。
これでも東京に住んで21年、電車通学歴14年(小学校から電車通学だったため)なのに。
ということで竹芝着。
なんと後輩2人が見送りに来てくれた。
2人とも男だったが。
やはり見送る人がいてくれるというのは良い。手を振る相手がいなければ、出航の時にデッキに出ようとも思わないし、それはそれでいいのだけれど、やっぱりどこか物足りないものはある、と今年の夏、一人早出で小笠原に向けて旅立ったとき思った。結局そのときは見送り1人もいなかったけれど、デッキに出て東京の街に向かって少しだけ手を振ったのだけれど。
ということで無事出発。
と、気づく。
釣り竿を忘れたことに。。
リールは2つも持ってるのに。。。
しょうがない。
構わず就寝。
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2004.12.23
冬のおがさわら丸は夏に比べて確実に揺れる。…らしい。いつも通り寝てたからわからんが。
定刻より30分遅れて12時に父島着。
5度目の小笠原である。
ウラシマンダイビングサービスの森下さんと南さんに出迎えてもらう。2人とも変わらないなぁー、と思うが、たったの3ヶ月ぶりだから当たり前である。
今日は、ダイビング器材をこの便で運ばれるゆうパックで送ってしまったので、潜らず。自炊生活に備え、買い出しをする。
暖かい。
驚くほど暖かい。
身体の芯に凍みるような内地のあの寒さはなんなんだ、と思うほど暖かい。さすがは最高気温25℃、最低気温20℃の世界である。もちろん日中は半袖短パンである。いやーこれだけで来る価値あったな、と実感。同じ東京都だけれどももの凄い差である。
そしてこの旅でやらなければならないただ一つのこと。そう、卒業論文に取りかかる。これだけ暖かいと勉強にも集中できる。(詭弁)早々に序章を書き上げる。うん、いいペースだ。
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イソマグロ 「ドブ磯」 -15m
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オトメハゼ 「水玉湾」 -10m

クビアカハゼ 「水玉湾」 -10m
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2004.12.24
| 1本目 No.270 東島 「ドブ磯」 |
| in |
10:03 |
dive time |
39min |
| out |
10:42 |
water temp |
22℃ |
| max |
25.8m |
2004.12.24 晴 |
| ave |
16.3m |
6.5mmツーピースカブリ |
1ヶ月ぶりのダイビングである。そしてロクハンのデビュー戦でもある。
1本目。ポイントは「ドブ磯」。冬は海が荒れてなかなか行けないポイントであるらしく、ショップとしても久しぶりのドブ磯である、とのこと。
おろし立てのロクハンは予想以上にスムーズに着ることができ、いざエントリー。ロクハンの浮力はとてつもない、と聞いていたので、念には念を入れウエイトは4kgつけていく。(スチール10L、今まではウエイト0kgで潜っていたのだが)
水温は22℃。ロクハンのおかげで寒さは感じない。しかしウエイト4kgは重すぎたのか、どうも沈み気味。いつも以上にBCにエアーを入れる。
アウトサイドでエントリーすると、早くもウメイロの群れ。水路は潮の流れが強すぎて入れず、そのままアウトサイドを流していくと、表層付近に30匹ほどのギンガメアジの群れ。そしてイソマグロ2匹。
通算7回目?くらいのドブ磯は、いつも通りのドブ磯だった。
| 2本目 No.271 兄島 「水玉湾」 |
| in |
12:44 |
dive time |
56min |
| out |
13:40 |
water temp |
22℃ |
| max |
34.4m |
DECO |
| ave |
14.0m |
6.5mmツーピースカブリ |
2本目。水玉湾。
サンゴからガレ場へと落ち込んでいく地形。
−30mでミズタマヤッコ♂。警戒心が強いのかなかなか近づかせてもらえない。
ホムラハゼとかがいてもおかしくなさそうなガレ場だったが、森下さん曰く「大捜索したけど、今まで一度も見たことない」とのこと。
ダイブ後、ロクハンのジャケットを脱ぐのに悪戦苦闘する。
クリスマスイブであるが、小笠原では、というか俺の周りでは、普段の小笠原と何も変わらなかった。でも気づいたら、今日ダイビングに行ったのは、なぜか全員、男だった。
夜にたまたま同じウラシマンダイビングサービスで潜っていた、同じ早稲田大学の2人(なぜか2人とも5年生)とナベを囲む。カンパチとベラとオジサン(という名前の魚)のナベだった。しかも全て頭入り。ミュージックステーションスペシャルでBoAが「メリクリ」という曲を歌っていた。どんな曲だったかは全く思い出せない。
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2004.12.25
| 1本目 No.272 南島 「閂ロック」 |
| in |
9:01 |
dive time |
40min |
| out |
9:41 |
water temp |
22℃ |
| max |
33.5m |
DECO |
| ave |
20.2m |
6.5mmツーピースカブリ |
クリスマスである。
今日も男だけで出船である。
1本目「閂ロック」。昨年秋にデビューし、トビエイの群れで一躍有名になったポイント。しかし今年は不調で、一番良いときでも20枚〜30枚くらいしか見られていないらしい。
それほど期待せずにエントリー。
いやーいつ潜っても水中景観が綺麗である。まずギンガメアジ群れ。ここのギンガメは普段あまり近寄って来ないらしいが、今日は向こうから近寄ってくる。続いてオヨギトラギス。おそらく初めて見る。名前よりは数段キレイである。
と、そのときトビエイ登場。ウシバナトビエイ×5、マダラトビエイ×1といった感じ。大編隊とはいかなかったが十分満足。ふと見ると、右にかなり大きなメジロザメ。しかも少し近づいてよく見てみると、なんとメジロザメ玉。5匹くらいのメジロザメが玉になっている。何をやってるのか見たかったが、やっぱり少し怖いのでそれ以上近づかないでおく。
最後にはネコザメなんかも見られて、大満足の1本目。
| 2本目 No.273 兄島 「三畳一間」 |
| in |
10:55 |
dive time |
53min |
| out |
11:48 |
water temp |
22℃ |
| max |
13.5m |
2004.12.25 曇一時雨 |
| ave |
10.8m |
6.5mmツーピースカブリ |
2本目「三畳一間」。KAIZINだと「SHIKAKU」というポイント名である。兄島・滝ノ浦に数ある沈船のうちのひとつ。といってもここのやつはかなりバラバラになってしまったらしく、船の面影がほとんどない。
スカシテンジクダイの群れにバラハタがいて、という、どことなく、慶良間の「ニシバマ」を思い出させるようなポイント。
周囲の砂地にミミックオクトパスがいるらしい、ということを聞き、探し回るも見つからず。見つけたのは枯れ葉ばかり。
| 3本目 No.274 人丸島 「人丸島スペシャル」 |
| in |
13:55 |
dive time |
40min |
| out |
14:35 |
water temp |
22℃ |
| max |
35.8m |
DECO |
| ave |
18.9m |
6.5mmツーピースカブリ |
3本目「人丸島スペシャル」。なんとこの日は3ダイブ。小笠原は深めのポイントが多いせいか、2ダイブが基本。3ダイブしたのは初めてかもしれない。
-30mでピグミーシーホース。これまではマクロはピントが合わず、ピグミーもまともに撮れたことがなかったのだが、自作マクロレンズのおかげで、一発でまともな写真が撮れた。あとは自力でピグミー見つけられるようになるだけだ。
夜、明日のおが丸で帰ってしまう、早稲田の2人組と森下さん、南さんとで夕食を食べにいく。
「いかに小笠原を盛り上げるか」というテーマで話し合うが、結局結論は出ないままで終わる。
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オヨギトラギス 「閂ロック」 -30m

マダラトビエイ 「閂ロック」 -30m

スカシテンジクダイ 「三畳一間」 -10m
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ピグミーシーホース 「人丸島スペシャル」 -30m
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今日は出港日である。
ダイビングはお休み。
その代わりと言ってはなんだが、出港までの時間を利用して、森下一家+地元の方々+早稲田の2人組とで釣りに行く。
小学生の子供が7人くらいいてワイワイガヤガヤである。おそらく地元の子供達もそんなに頻繁には船に乗る機会がないのだろう。
少し揺れる船の一番後ろからそんな子供達を眺めながら、いつかこの子供達も大きくなって、大半が島を離れて、日常に忙殺されながらボートに揺られて釣りに行った少年少女時代を思い出すんだろうなぁ、なんてことを考えてたら、森下夫人に「後ろ姿がおっさん臭いよ」と言われた。
そして出港である。
正月前の出港日ということで乗船客は多くないが、それでももはや小笠原で1、2を争う名物である「お見送り」は健在である。
太鼓が叩きはじめて、「蛍の光」が流れ出したら出港である。いつ来てもこれは変わらない。その後、ダイビング業者などが船を出し、おがさわら丸に追走し、お見送り。冬は海が荒れて見送りのために船を出せないときもあるらしいが、この日は通常通り見送り船が何隻も出た。
海が時化ていたこともあって、僕は海に飛び込んだ訳でもないのに全身ずぶ濡れである。
夜、森下一家と、今日一緒に釣りに行った某飲食店の一家にお邪魔し、小さなホームパーティーのようなものに混ぜてもらう。
島はやっぱり、こういう横のつながりが良い。まぁ、島の住人だいたい顔見知り、子供に小学生でもいようもんなら島の小学生全員+その家族は全員知り合い、みたいなのは、ときに面倒くさくややこしくなるときも多いだろう。しかしそれでも「今日うち来る?」みたいな感じで着の身着のままふらっと小さなホームパーティーが開かれる、というのは、都会では失われてしまった古き良き「ムラ」の名残なのかな、と少し羨ましくもある。
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2004.12.27
出港日翌日はこの島が静けさを取り戻す日だ。
1航海しか滞在しない観光客が島を離れ、島にいる観光客は全員2航海以上の日程でこの島に滞在していることになる。つまりは島の人口のうち観光客が占める割合が低下し、それとともに観光客向けの商売をしている人たちも休むことが多い。土産物屋はシャッターを閉じ、昨日の出港時に人で溢れかえっていた町は静けさを取り戻す。
僕が居候しているダイビングサービスも今日は休み。
久しぶりに朝寝坊をして起きると11時。内地にいるときは普段13時に起きている僕としてはこれでも起きるのには早い時間なのだが、そんなことは言ってられない。なんてったって卒論はまだ序章しか書き終わってないのだ。
とはいえ昼間から卒論が書ける訳ない。ということで買い出しを兼ねて町へ出ることにする。僕が生活しているダイビングサービスは町から少し離れていて、町の中心部まで自転車で10分くらいかかるのだ。本当の目的地は島で唯一のネットカフェ。
内地を離れてから久しぶりにネットに触れる。父島でネットをするのも初めてみたいなもんだし、そういえばよく考えるとネットカフェ自体行くことも初めてだ。内地にいるときはわざわざネットカフェに行って金払う必要性なんてどこにもないのだ。
料金は30分300円、以後15分ごとに100円。物価が高いこの島で、さらに従量課金性のISDN接続であることを考えれば妥当な料金設定である。
どきどきしながらまずヤフーを開いてみる。。。。遅い。低速接続のユーザーを考えているはずのあのヤフーのトップページですらこの重さなのか。
まあでもよく考えれば僕だってつい何年か前まで自宅からダイヤルアップで28.8Kbpsで接続していたわけで。その当時は64KbpsのISDNのスピードに憧れていたわけで。テクノロジーの進化というものは恐ろしい。過去に戻ることはできない。
それにしても久しぶりにネットを開いてみると、よくもまあこんなにたくさんの情報が溢れているなぁ、という印象を抱かずにはいられない。
この島では情報を遮断しようと思えばわりと簡単に情報を遮断できてしまう。なんせTVだって見られるようになったのは10年も前の話ではない。電話だってついこの間まで朝に電話局に行って申し込みをして順番を待って昼過ぎにようやく電話がかけられる、という感じだったと誰かが言っていた。その時代は週1便の船に乗ってくる1週間分の古新聞が主たる外部の情報収集源だったらしい。そういう島である。
それが今では、ネットを通じて、TVを通じて、簡単に情報を手に入れることができる。今ではこの島のネットショッピングの利用割合は、内地に比べてかなり高い、と僕は感じる。イオンのネットモールでティッシュペーパーを購入し、ヤフオクで中古の電化製品を購入する、というのがごくごく普通の家庭で、ごくごく普通に行われている。それだけ島の物価が高いことの裏返しでもあるわけだが。(ちなみに現在レギュラーガソリンはリッター210円である。)
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ヨスジフエダイ 「人丸島スペシャル」 -30m

シロワニ 「マルベ」 -20m
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ボニンハナダイ(仮称) 「ナイショ根」 -40m

ニラミハナダイ 「ナイショ根」 -40m
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2004.12.28
| 1本目 No.275 父島 「マルベ」 |
| in |
9:12 |
dive time |
43min |
| out |
9:55 |
water temp |
22℃ |
| max |
24.7m |
2004.12.28 晴 |
| ave |
18.1m |
6.5mmツーピースカブリ |
今日は久しぶりのダイビング。といっても中2日だが。1本目「マルベ」。冬から春にかけて小笠原に来るダイバーは滞在中1回は潜るであろうシロワニポイントである。円縁(マルベリ)湾という湾の中にあるポイントなので、海況が悪化するこの時期でも潜れることが多いのだ。そしてこの時期にはシロワニがいる。
-24mのケーブでいました、でっかいシロワニ♂。基本的に人を襲うことはない鮫とわかっていても、さすがに久しぶりだと少しはびびる。
と思っているとダイバーが吐くエアーに興味を持ったのか、巨大ロウニンアジが。さらにはイソマグロ2匹も。減圧停止中にはカメまで現れて、なんだか結構いいもん見たじゃん的ダイビング。
| 2本目 No.276 父島 「ナイショ根」 |
| in |
13:01 |
dive time |
35min |
| out |
13:36 |
water temp |
23℃ |
| max |
44.8m |
DECO(3m4min7min) |
| ave |
21.1m |
6.5mmツーピースカブリ |
2本目「ナイショ根」。「巽の浅根」付近にあるこの根はトップ−25m、ボトムは−60m。エントリー後、すぐに−25mまで潜降していく。小笠原5回目にして初めて潜るポイントである。
基本的には回遊魚ポイントなのだが、今日はまずウメイロ・グルクン等の群れが皆無で早々に期待を失う。
でもすごかった。−40mでボニンハナダイ(フチドリハナダイsp)群れ。しかも一カ所でなく、群れている場所がいくつもある。その群れをよく見るとニラミハナダイも混ざっている。アカオビハナダイとか他のハナダイもいてハナダイパラダイスなのである。
これはまともに潜ろうとしたら要・大減圧になってしまう。今夏の−12mから減圧停止必要表示→結局25分減圧停止の反省を踏まえ、ずっと見ていたい欲求を押さえ、気持ち良くなっちゃってる脳を揺り動かし、なんとか−3mの減圧停止必要表示まま持ちこたえ浮上開始。減圧停止を短く押さえることに成功したのであった。
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